ストレッチしてももも裏が柔らかくならない原因。それはお尻の使い方
お尻を“下に締めるクセ”ともも裏の張りの関係
― 締めているのに使えていない理由 ―
「お尻を引き締めよう」と思って、
お尻を お尻の穴の方へ斜め下にギュッと寄せている 人はとても多いです。
一見、それは「お尻を鍛えている」「ヒップアップしている」ように見えますが、
実はその使い方は お尻の筋肉が働いている状態ではありません。
それは、筋肉が動いているのではなく、筋肉と関節をただロック(固定化)している状態です。
動きが止まっているので、お尻の本来の筋力は発揮されず、むしろ 使えなくなってしまいます。
骨盤が後ろに倒れ、もも裏が働きすぎる
お尻を斜め下に締め込むクセがあると、
骨盤は自然と 後ろへと傾きやすくなります(骨盤後傾)。
骨盤が後傾すると、
お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)が使われにくくなる
その代わりに ハムストリングス(もも裏)が骨盤を支えようとして働きすぎる
という代償が起こります。
つまり、
お尻を締めているつもり → お尻はサボっている
代わりに → もも裏ががんばりすぎて張る・硬くなる
というメカニズムです。
もも裏が常に引っ張られたような緊張状態になり、
ストレッチしてもほぐしにくい、なかなか柔らかくならない、という状態につながります。
締めている ≠ 使えている
ここで大事なのは、
お尻を“締めている”ことと
“お尻が使えている”ことは、まったく別物
という点です。
お尻の筋肉は、本来、
股関節を後ろに伸ばす
脚を外に広げる
骨盤を支える
といった 動きの中で働く筋肉 です。
動きがなければ、筋肉は働きません。
つまり、
固める=停止
使う=動きがある状態
です。
お尻が使える位置とは「上に持ち上がっている」状態
本当にお尻が働くのは、
骨盤がニュートラルに立ち
お尻が下に締まるのではなく、上にふわっと持ち上がる
こんな状態です。
そして、その状態で片脚を軽く引き上げると、
軸足側のお尻が内側から自然に働き始めます。
お尻は“上にセットする”ことで初めて使える
締めるのではなく、持ち上げる
これがヒップアップにも、姿勢にも、もも裏の柔軟性にもつながります。
まとめ
お尻を斜め下に締めるクセは、骨盤を後ろに倒しやすくする
その結果、お尻が働かず、もも裏が代わりに頑張る → もも裏が張りやすい
お尻は “締める”のではなく、“上に持ち上げる” ことで使われる
ヒップアップも、柔軟性も、姿勢も
「固める」から「正しく使う」へ♡
ここが変わると、身体はとてもやさしく整い始めます。
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