力を抜くことが最大の力になる!?
――デスボイスと過緊張から考える「脱力」の大切さ
皆さん「デスボイス」ってご存知ですか?
ハードロックやハードコアなどで使われる、うめくような低音の歌い方です。
最近フェスに行ってからまた熱が再燃し、特に「真天地開闢集団-ジグザグ」というバンドが今お気に入りです(笑)ボーカルの命さんは、高音からシャウト、そしてデスボイスまで幅広い歌声を自在に使い分け、その姿がとてもかっこよくて引き込まれてしまうんです。
私自身も「やってみたーーーい!」とデスボイスを練習してみたのですが、やればやるほど難しい。調べたり実践したりするうちにわかったのは、デスボイスの一番のコツは 「力を抜くこと」 なんですね。
一見、血管を浮き上がらせて力いっぱい叫んでいるように見えるデスボイス。でも実際はその逆で、いかに喉や胸、上半身の力を抜いてリラックスするかがポイントなんです。ステージ上で彼らが軽やかに動きながら歌えるのも、その「脱力」のおかげ。
もちろん武道やヨガの世界ともつながります。丹田から力を発するためには、まず余計な力を抜く構えが必要。海にぷかーっと仰向けに浮かぶ感覚に近いかもしれません。
日常に潜む「過緊張」
音楽や武道の場面に限らず、私たちの普段の生活も「過緊張」にあふれています。
例えば、夜寝ているときに奥歯を噛みしめている人。これは「寝ている時だけ」のことではなく、日中も無意識に力を入れている証拠です。脳がずっと「力を入れなさい」という指令を出し続けている状態で、体も心もなかなか休まりません。
無意識に肩が上がっていたり、呼吸が浅くなっていたり、気づかないうちに「戦闘モード」で生きているのが現代人の特徴とも言えます。これが「過緊張」という状態です。
脱力は難しいけれど、価値がある
「力を抜いて」と言葉で言うのは簡単ですが、実際にやるのはとても難しいものです。だからこそ、デスボイスのボーカリストや武道家たちの姿に学ぶことがあります。
本当の力は、脱力の先に生まれる。
ヨガや呼吸法の練習でも、意識的に「抜く」ことを大切にしています。奥歯の噛みしめや肩の力みに気づくだけでも、少しずつ過緊張のループから抜け出すことができます。
あなたの体は今、力が入りすぎていませんか?
ふっと奥歯の力や目の力を抜いて、呼吸をひとつ深くしてみてください。
その瞬間から「脱力」の感覚が始まります。
0コメント