身体は言葉になる前から知っている

先日、車を運転しながらラジオを聴いていたら、思わず
「そうそう、それ!」
と言いたくなる話が流れてきました。


話していたのは、早稲田大学の経営学者、入山章栄さん。


経営や意思決定という、ものすごく頭を使いそうな世界の話をしているのに、出てきたのは「身体感覚」や「違和感」、そして「内受容感覚」という言葉でした。


頭で論理的に考えるだけでは拾えない情報が、体にもある。


それをバリバリの経営学者がめちゃ大事なことだよ、と熱く話している。


なんだか嬉しくなりました。
ヨガを長くやっている私にとって、「体の声を聞く」という感覚はとても身近です。


呼吸や心拍、お腹の感覚、胸のざわつき、力が入る感じ、ふっとゆるむ感じ。
そういう体の内側の変化を、ずっと観察してきました。


腸と脳が密接につながっていることも、内臓から脳へたくさんの情報が送られていることも、内受容感覚というものがあることも知っていました。


でも、経営や意思決定という別の世界からその話を聞いたとき、
「ああ、ここにもつながっているんだ」
と。


私はもともと、思いついたら動きたいほうです。
決めたら進みたい。


できることならスピーディーに。
止まらず、どんどん先へ行きたい。


だから何かを決めるときも、考えて、整理して、納得したら進む。


でも最近は、その途中で「一旦止まる」ことが増えました。


頭ではこれでいいと思っているのに、なんとなく胸騒ぎがする。
理由は説明できないけれど、少し引っかかる。


そんなときは、すぐに答えを出さず、少し様子を見てみます。


するとあとになって、
「ああ、私はここが嫌だったんだ」
「ここに無理があったんだ」
と、理由が見えてくることがある。


最初は言葉にならなかったものに、あとから言葉が追いついてくることがあるんですよね。


内受容感覚とは、心拍や呼吸、胃腸の状態、体温など、体の内側で起きている変化を感じ取る感覚のこと。


胸がざわつく。
お腹がきゅっとする。
呼吸が浅くなる。


反対に、呼吸が深くなったり、胸のあたりがすっと楽になったりすることもある。


私たちは、こうした体からの情報も受け取りながら生きています。


もちろん、違和感がいつも正解とは限りません。
緊張や過去の経験、疲労によって体が反応することもあります。


だから、頭か体か、どちらか一方に答えを求めるのではなく、両方を見てみる。


そして、すぐに答えが出ないときは少し待つ。


私は最近、この時間を以前より大切にしています。


「腹落ちする」「腑に落ちる」という日本語も、あらためて面白く感じます。


本当に納得したとき、私たちは「頭に落ちた」とは言いません。
「腹落ちした」
「腑に落ちた」
と言います。


「腑」は、内臓を表す言葉です。


知識として理解することと、自分の奥まで納得すること。


昔から私たちは、その違いを体で感じてきたのでしょうね。


私も今回、ずっと知っていた内受容感覚という知識が、自分の経験とまたつながりました。


知っていたことが、ある日突然、
「ああ、これのことか」
に変わる。


「知る」と「わかる」の間には、体がいる。


最近、そんなことを感じています。



Sun&Moon Yoga

松戸市のヨガ教室です ヨガ指導歴19年のインストラクターが一人ひとりに寄り添い丁寧に指導します。動きを楽しめるクラス構成で、初心者の方には、安心を。経験者の方にちょうどよい深まりをご提供します。多彩なプログラムをご用意しております。身体に痛みがある、不調がある方もどんどんご相談下さい。メディカルヨガ、ヨガセラピー、身体学の視点からアドバイス、調整させて頂きます。

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