ヨガで体が震えるのはなぜ?実は神経にいいサイン


〜ポリヴェーガル理論で読み解く、からだと神経の整い方〜

ヨガクラスで、戦士のポーズをキープしていたときのこと。

ふと、太ももが小刻みに震え出しました。

「恥ずかしい…みんな見てるかな…」と思わず焦ってしまう・・・

こんな経験は誰にでもあるかな、と思います。

私はそんな時、「震えは神経にいいんだよ~」って声掛けします。

(震える部位がパーンと張っているときはアドバイスが必要です)


こんな風にヨガで強度の高いポーズを取っていると、体が震え出すことがあります。

「筋力不足かな?」「無理しているのかな?」と不安になる方もいるかもしれません。

でもその震えは、必ずしも悪いことではありません。

むしろ、からだと神経が回復へ向かう途中のサインであることも多いのです。


1. ヨガ中に起こる「震え」の2つのタイプ

ヨガ中の震えには、大きく分けて2つのパターンがあります。


① 筋疲労による震え

長時間のキープで筋肉が限界に近づくと、動員される筋線維が細かく切り替わりながら小刻みに震えます。

これは筋力や持久力のチャレンジ中に出やすい反応です。

痛みや息切れが強い場合は、すぐに一段階強度を下げて続けましょう。


② 神経(自律神経)による震え

からだが「もう危険ではない」と感じ始めたとき、防御反応として溜め込んでいたエネルギーを外へ出すために、震えや揺れ、ため息、あくびなどが起こります。

これは自然な回復のプロセスで、神経系にも良い影響を与えます。


2. ポリヴェーガル理論で見る「震え」

ポリヴェーガル理論では、自律神経の状態を3つのモードに分けます。

安全・つながりモード(腹側迷走神経)

安心感があり、人や環境とやさしくつながれる状態。呼吸は深く落ち着いています。

闘う・逃げるモード(交感神経)

危険に備えて、筋肉に力を入れ、心拍や呼吸が速くなる状態。運動や集中作業の時にも働きます。

凍りつきモード(背側迷走神経)

極度の危険や疲労で、動けなくなったり感覚が鈍くなる状態。


強度の高いポーズを取ると、一時的に交感神経が高まります。

でも、ヨガマットの上やインストラクターの声が聞こえる安心できる環境にいると、からだは「これは本当の危険ではない」と判断します。

この無意識の安全確認を「ニューロセプション」と呼びます。

安全が確認されると、交感神経で高まったエネルギーは、腹側迷走神経の働きによって自然に放出されます。

その出口のひとつが「震え」です。

つまり震えは、闘争・逃走モードから安全モードに切り替わるときに起こる、神経のリセットなのです。


3. 震えがもたらす良い変化、筋疲労の震えでも同様の効果

神経系の切り替え力アップ

交感と副交感の行き来がスムーズになり、心拍や呼吸の回復が早くなる

余分な緊張の解除

筋肉や横隔膜のこわばりがほどけ、呼吸が深くなる

感情の解放

閉じ込めていた怒りや悲しみ、恥が、涙やため息などが

温かさとともに外へ

安全感の再学習

きつさ(交感)と安心(腹側)が同時に存在できることを、からだが覚える

↑この感覚がかなり大事ですよ!



震えは、体が安全を思い出し、回復へ向かう途中のサイン

ヨガでの震えは、単なる筋疲労だけでなく、神経が回復へ向かう大切なプロセスのひとつです。あまり心配したり、不安にならなくて大丈夫!

安全な環境と安心できる呼吸があってこそ現れるこのサインを、否定せず、見守ってみましょう。(痛みや息苦しさがあるときはすぐに強度を下げる)

その小さな震えが、あなたのからだと心をよりしなやかにしてくれます。


私はこの一連のメソッド、学びを深めていますので、安全に調整させていただきます。

ご質問があればお気軽にどうぞ♡



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Sun&Moon Yoga

松戸市のヨガ教室です ヨガ指導歴19年のインストラクターが一人ひとりに寄り添い丁寧に指導します。動きを楽しめるクラス構成で、初心者の方には、安心を。経験者の方にちょうどよい深まりをご提供します。多彩なプログラムをご用意しております。身体に痛みがある、不調がある方もどんどんご相談下さい。メディカルヨガ、ヨガセラピー、身体学の視点からアドバイス、調整させて頂きます。

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